三線安冨祖流・最高10人合格 琉球・八重山古典芸能コンクール


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 第49回琉球古典芸能コンクール(琉球新報社主催)の三線安冨祖流・最高部門の審査が26日、那覇市天久の琉球新報本社で開かれた。15人が受験し10人が合格した。合格率は66・7%。棄権者は1人で、失格が3人。
 また、第4回八重山古典芸能コンクールの箏曲の新人と優秀両部門の審査も同日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。新人には12人が受験し、全員が合格した。

合格率は100%。棄権者は1人。優秀には16人が受験して12人が合格した。合格率は75%。棄権者は1人で、失格が2人。
 各部門の合格者は次の通り。(敬称略)
 【三線安冨祖流・最高】大城建大郎、澤井毎里子、平良真子(以上那覇)大城真利子(浦添)上原洋子、屋良朝亮(以上糸満)當間重利(うるま)和田信一(西原)中嶋一仁(群馬)奥山明子(兵庫)
 【八重山箏曲・新人】照屋千尋、島袋良江、赤嶺ひかる(以上那覇)下里ゆり子(浦添)池田千恵美(豊見城)松田弘子、宮里美穂(以上読谷)玉盛彩香(北谷)糸数成美(与那原)仲村渠記子(南風原)仲田キヨ子(伊是名)大城仁子(八重瀬)
 【同・優秀】渡慶次富子、仲松陽子(以上那覇)濱元邦子(宜野湾)仲間彩乃(浦添)前田さやか(沖縄)知念みつむ、知念ひろの(以上南城)新城ハツエ、永冨町子、林杏佳(以上読谷)赤嶺芳枝、ペトロス晴奈(以上中城)

<審査講評>
■三線安冨祖流・最高 ○拍子把握しもっと勉強を
 合格者は大変良い歌を歌っていたが、不合格者との開きがある。「仲風節」は音つぼが悪い。「十七八節」は素晴らしい演奏をする人もいたが、「渡吟」が短すぎて特徴を生かせていない人、「小弾」ができていない人もいた。
 歌は上手だが三線がずれている人もいた。○拍子をちゃんと把握しておかないといけない。師匠と一緒に確認してほしい。最高賞はそれ以上のものがない賞だ。もっと勉強してほしい。
 (審査員・照喜名朝一、西江喜春、金城清雄、濱元盛爾、玉城正治)

■八重山箏曲・新人、優秀 「中舌音」練習を全体に稽古不足
 新人賞は上手ではないが努力の跡は見えた。今後の期待を込めて全員合格にした。「鷲ぬ鳥節」は八重山の中舌音の発音が難しい。しっかり歌えている人は少なかった。
 優秀賞は全体的に稽古不足だった。「赤馬節」は手や歌の発音、節入れが難しいが、基本的な歌なのでしっかりしてほしい。「仲良田節」は沖縄風に(発音して)歌っている人がいたが、八重山らしく歌ってほしい。音程狂いも見られた。
 (審査員・具志堅孝子、波平エミ子、東江朝子、玉城弘子、諸見里キミ)