浦添市、国保値上げへ 年1万4900円増


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 【浦添】浦添市(松本哲治市長)は1日までに、国民健康保険料を2015年度から1世帯当たり(平均モデル世帯)年間約1万4900円引き上げる方針を固めた。8日開会の9月定例会に条例改定案を提案する。市は保険料引き上げにより約4億円の増収(18・8%)を図るとし、5年前の6・9%を上回る大幅な増額改定となる。

 10年度に続く保険料値上げに踏み切る背景には、国保運営主体が市町村から県に移行するのを前に国保財政の累積赤字の解消を求められている事情があり、市は加入者負担による財政改善に理解を求めていく考え。しかし、国保加入者は高齢で所得が低い傾向にあることから値上げによる家計への影響がより大きく、今後の議会審議は激しい議論となりそうだ。
 保険料は所得や世帯人数などで異なるが、浦添市の1世帯当たり平均は年間12万4316円。今回の改定案では、2人世帯で平均的な所得の場合、年間1万4900円の値上げとなる。ただ、保険料の7割軽減措置を受けている低所得世帯の場合は年間4800円増になると試算している。年間の保険料収入は23億3千万円から27億6千万円へ約4億円増を見込んでいる。
 13年度の市の国保会計は、一般会計から7億3千万円を収入につぎ込んだものの、最終的に1億5900万円の収入不足となり、14年度の収入から繰り上げて補てんした。