原点の地 6年ぶり熱く オレンジレンジ


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6年ぶりの主催ライブで熱いステージを展開するオレンジレンジの(左から)HIROKI、YOH、YAMATO、RYO、NAOTO=8月30日、沖縄市のミュージックタウン音市場

 県出身バンド・オレンジレンジの6年ぶりとなる主催ライブ「テレビズナイト2014」が8月30日、沖縄市のミュージックタウン音市場であった。メンバーにとって“原点の地”での念願のライブ。久々のファンと再会した喜びとともに最高のパフォーマンスで恩返しした。

 ライブではきいやま商店、かりゆし58といったオレンジレンジのメンバーと同世代のアーティストが会場の熱気を高めていく。
 暗転の後、青や赤など、スポットライトが点滅し、ステージを照らすと、オレンジレンジが登場する。会場の熱気はいきなり最高潮となり、指笛が飛び交う。電子音をイメージさせる、NAOTOのギターのイントロが印象的な「以心電信」から始まると会場の熱気は一瞬で高まっていく。
 ボーカルのYAMATO、HIROKIの高音とRYOの太い声が重なる。歌い終わるとYAMATOが「今日は悔いなく楽しんでほしい」とファンに呼び掛け、「ビバロック」「イケナイ太陽」などイントロが流れるだけで、1曲ごとに観客から歓声が起こる。ファンは波のように飛び跳ね、体を左右に揺らす。
 RYOが「同世代の頑張っている仲間たちと地元の沖縄で面白いことをやりたかった」と今回のライブの意図を説明。YAMATOは感極まり、「本当に地元が大好きで、ここ沖縄でライブができることが幸せ」と声を詰まらせる。その後も「ミチシルベ」などアップテンポの楽曲を立て続けに熱唱し、ライブは終盤へ突入する。
 「チャンピオーネ」で締めくくるも、ファンからのアンコールがすぐにメンバーを呼び戻すと、彼らを一躍全国区に押し上げた「上海ハニー」を披露した。曲の途中、きいやま商店など今回のライブに関わった人々をステージ上に呼び込み、全員でカチャーシーを舞う。フィナーレを迎え、オレンジレンジ主催の“祭り”の余韻に浸ったファン、出演者の表情からは満足感や充実感が見られた。
 1曲1曲、ファンにマイクを向け、一つになってともに歌い、楽しむ原点回帰のライブ。彼らにとってファンとの絆を再確認した一夜となった。(大城徹郎)