久米島沖に国内最大のチムニー群 海洋資源可能性も


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自律型潜水調査機器(AUV)「ごんどう」による久米島沖チムニー群の海底地形のCG画像(海上保安庁提供)

 海上保安庁は19日、久米島沖の水深1400メートルの海底で国内最大のチムニー群を発見したと発表した。1500メートル×300メートルの広大な範囲(0・45平方キロメートル)に分布している。海洋調査課の政岡久志課長補佐によると、チムニー(煙突)とは200~300度の熱水を噴出する尖塔(せんとう)状の地形で、噴出口周辺に銅や鉛などの金属資源が含まれることが多い。海洋資源開発に役立つ可能性もあるという。

 尖塔状地形のうち最も高いのは海底から20メートルほど。海底から50メートルの水深でも水温の急激な高まりを確認した。周囲には熱水活動でできたとみられる高さ10メートルほどの地形の高まり(マウンド)も多数あった。これまで発見された最大規模のチムニー群は、伊是名海穴ハクレイサイト(0・33平方キロメートル)など。
 海保が6月、測量船「拓洋」搭載の自律型潜水調査機器(AUV)「ごんどう」で発見した。