未収遺骨考慮し新基地再審査を ガマフヤー、県議会に要請


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喜納昌春県議会議長(左)に要請書を手渡す沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表=25日、県議会議長室

 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表は25日、県議会に喜納昌春議長を訪れ、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古での新基地建設について、県が実施した承認審査のやり直しを要請した。

工事が進むキャンプ・シュワブ内には多くの遺骨が眠っている可能性があるにもかかわらず、審査基準になっていないことは「重大な見落とし」と指摘している。
 沖縄戦当時、現在のシュワブ内には「大浦崎収容所」があった。各地の収容所では栄養失調などで多くの住民が亡くなり、埋葬されたとの記録があることなどから、具志堅代表は「シュワブにも多くの未収遺骨がある可能性が高い」とみている。
 具志堅代表は「遺骨への配慮がない工事になるのはやめてほしい。そもそも死者が眠る上に、戦争のための施設を造るのは死者への冒涜(ぼうとく)で、沖縄戦(の記録)を引き継ぐ者として許されることではない」と強調した。
 喜納議長は「(この要請は)犠牲になった人が具志堅さんに託した声だったかもしれない。真剣に受け止めたい」と述べた。
英文へ→Volunteers recovering the remains of Battle of Okinawa victims press government to re-assess the landfill application for new base at Henoko