ネット資金調達を支援 沖銀、運営会社と業務提携


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クラウドファンディングを活用した資金調達

 沖縄銀行(玉城義昭頭取)は1日、事業者が資金調達するためのファンドの組成・運営を手掛けるミュージックセキュリティーズ(東京)と業務提携を結んだ。「ミュージック-」はインターネットを通じて複数の個人投資家から出資を募る「クラウドファンディング」の手法を活用したサービス「セキュリテ」を運営している。

ホームページの個人投資家登録人数は約7万人。沖銀は同サービスの紹介や事業計画の策定を支援し、県内企業の事業拡大や地域経済活性化を図る。
 事業者は「ミュージック-」に手数料を支払い、商品開発や販路拡大など事業ごとにファンドを立ち上げる。ファンドの運営は「ミュージック-」が担う。投資家は同社ホームページから出資でき、特典として開発した商品や配当などが受けられる。出資額は主に1口1万~5万円。
 「ミュージック-」は全国29の地方金融機関のほか、地方自治体や商工会議所とも業務提携を結んでいる。県内金融機関との提携は初。
 同社がサービスを開始した2009年から14年6月までに利用した事業者は166社、ファンド数は277本。目的は野菜生産や旅館の改装、家具ブランドの立ち上げなど多岐にわたる。
 沖銀の担当者は「ミュージック社を通すことで信頼が高まり、出資も受けやすくなる。必要資金が本行の可能融資額を超えた場合や、融資が難しい事業者への資金調達の方法としても提案していきたい」と述べた。