那覇市長選 自民候補に安里氏浮上


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 自民党県連の那覇市長選候補者選考が難航している問題で、党本部の茂木敏充選対委員長が1日、沖縄偕生園理事長の安里政晃氏(46)と東京都内で面談し、出馬の意向を確認していたことが分かった。

安里氏は茂木氏に「考えさせてほしい」と述べ、態度を保留した。一方、県連の選考委員会は出馬を固辞している県連副会長の翁長政俊氏(65)の説得を続ける方針を崩していない。党本部は翁長氏を擁立できない場合の次善策として、安里氏を軸に複数の候補をリストアップし、意向確認をしているもようだ。
 安里氏は本紙の取材に対し「(自身の)後援会長を含め、周りからは出るべきではないと言われている」と述べ、消極姿勢を示した。
 関係者によると、安里氏は1日、別の要件で国会の議員会館を訪ねていた。安里氏の元を茂木氏が訪れ、急きょの面談となったという。
 安里氏は昨年7月の参院選に自民の公認候補として立候補した際に公明党から推薦を得ており、党内には市長選で自公体制を構築しやすいとの期待感がある。県連の選考委員会でも名前が挙がっていた経緯もあり、職域支部の推薦も複数あった。
 ただ、安里氏周辺には、今回の市長選ではなく、さらに経験を重ねて、別の選挙に挑戦するべきだという意見がある。
 一方、県連の選考委員会は全会一致で擁立を決めた翁長氏の出馬環境を整え、翻意を促す方針。今週中にもめどを付けたい考えだ。