「御新下り行列」幻想的に 南城市の産業文化考える会


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斎場御嶽で国のために祈りをささげる聞得大君を演じた知花小百合さん(中央)=9月28日、浦添市勢理客の国立劇場おきなわ

 【南城】琉球王国時代の最高神職・聞得大君の即位式を描いた歌舞劇「聞得大君(ちふぃじん)の御新下(うあらう)り~古(いにしえ)の島 祈りのしま琉球~」(南城市の産業と文化を考える会主催)が9月28日、浦添市の国立劇場おきなわ大ホールで初上演された。

 首里から斎場御嶽までの行列を立ち方全員で再現し、幻想的なクェーナに乗せて花道から舞台へと登場。回り舞台を使った華やかな展開に、会場からは惜しみない拍手が送られた。
 一部は「祭りの場~祈りと芸能~」と題し、神人の祈りや獅子舞に加え、津波古棒術保存会が組棒、志多伯青年会が「ティンベー・ヌンティー」を迫真の演技で魅せた。
 二部では、村人や網打ちに御新下りがあることが伝えられる様子や、御新下りの準備、行列の様子を五つの場面に分けて表現。斎場御嶽に着いた聞得大君は、国の平和と安泰を願って祈りをささげた。
 作・演出は宮城竹茂、振り付けは佐辺良和。聞得大君役を知花小百合さんが演じた。