県教委、週1日平日に部活を休養日にするよう通知


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 県教育委員会は2日、学力向上への指針をまとめた提言を県内6の教育事務所に通知した。「翌日の授業への集中」や「生徒の心身の負担」に考慮し、週1日平日に「休養日」として部活動を休むよう求めた。定期テスト前以外で平日の部活動を休むよう文書で正式に提言するのは初めて。今後、教育事務所から公立小中学校に通知、全教職員に周知される。

 9月17日に県の教育指導統括監、関係課長、各教育事務所長、県立総合教育センター長ら教育行政幹部が協議した「学力向上推進本部会議」の内容をまとめた。会議を受けた提言は年2回行われている。通知文では「学習指導の改善・充実のために、学校全体で組織的・継続的な取り組み」をするよう求めた。
 通知では(1)「わかる授業」による学力向上(2)部活動充実のための活動時間適正化(3)小中学校の連携(4)年度末から春休みの学習内容定着(5)教育課程見直しで学力向上の取り組み推進―を挙げた。
 部活動については、毎月第3日曜日の「家庭の日」を休養日にすることや定期テスト前1週間の部活停止を引き続き求めたのに加え、平日に週1日の休養日を設置するよう求めている。
 理科の指導徹底についても新たに提言し、観察・実験の分析指導を重視した。来年度の「全国学力テスト」では理科も調査対象教科になっている。理科の調査は3年に1度。
 その他、中学進学時の環境変化に困惑する「中1ギャップ」の解消として、個々の生徒に対する学習・生活面支援を「全校体制」で行うことや、小中学校の学級ごとの学習状況を関係各所共有・分析する「県学力向上WEBシステム」の効果的な活用も提言した。
(長浜良起)