さよなら「首里城号」 高津君“正装”で敬礼


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見納めの首里城号の前で敬礼する高津大輝君=2日、那覇市のゆいレール首里駅

 首里城を描いた沖縄都市モノレールの「首里城号」が3年間の運行を終えた2日、那覇市のゆいレール首里駅で車両に敬礼する小さな姿があった。ゆいレールグッズの帽子とTシャツに身を包む彼は、ファンクラブ会員の高津大輝君(7)=真嘉比小2年=だ。

 自他共に認める「電車好き」で、特に青色の首里城号がお気に入りだった。引退すると聞いて、この日は学校が終わるとすぐ“ユニホーム”に着替え、首里駅で開かれた記念撮影会に駆け付けた。
 「どうしてなくなるの。悲しい」と母親の絵利奈さん(39)に話しながらも、写真撮り放題の首里城号に興奮した様子だった。
 絵利奈さんのスマートフォンで毎日ゆいレールの時刻表を調べ、首里城号などのラッピング車両が何時に通るのか最寄り駅に電話で確認しているという。また、3年前まで住んでいた東京の電車乗り換えもしっかり頭に入っていて、絵利奈さんは「歩くナビ」とほほ笑んだ。
 首里城号引退後、新しいラッピング車両が出るのかどうかを職員に尋ねるなど、新しい情報集めにも余念がなかった。
 写真をたくさん撮った後、最終運行の仕事に動き出した首里城号に敬意を示しながら見送った。