在日米軍の脱走兵23人 県内4人、1人不明


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 【東京】2011年7月~14年8月の間、在日米軍基地から脱走した米兵の数が全国で23人に上り、うち県内の基地からは4人が脱走していたことが7日、分かった。在沖米軍基地の4人のうち、1人は自主的に部隊へ復帰、2人は捜査当局に逮捕されたが、1人の行方はいまだ不明となっている。

照屋寛徳衆院議員(社民)の質問に警察庁が回答した。
 過去に08年4月~11年6月の脱走事案が公表されていたが、直近の状況が明らかになるのは初めて。08年度以降、県内では19人の米兵が脱走、うち3人が行方不明のままとなっている。
 県内基地から脱走して行方が分からなくなっているのは海兵隊員2人と陸軍兵1人。日米両政府は08年5月の日米合同委員会で、在日米兵の脱走が判明後、米側が「直ちに」都道府県警に逮捕要請、情報提供することで合意している。
 だが今回の回答では県内で13年3月に脱走した海兵隊員について、米軍が県警に逮捕要請をしたのは約3カ月後の6月だったことも明らかになるなど、米側が合意を順守していないケースも浮き彫りとなった。
 脱走米兵をめぐっては、08年3月に神奈川県横須賀市で発生した脱走米兵によるタクシー運転手強盗殺人事件の発生を受け、日米が通報について合意した。日本側が脱走兵を発見した場合、日米地位協定に伴う刑事特別法に基づき、逮捕して米側に引き渡すことになっている。
英文へ→23 servicemen desert from U.S.military bases in Japan: one still at large among four deserters from bases in Okinawa