【台風19号】大東・本島、11日朝にも暴風域 7人けが、158人避難


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 沖縄気象台によると、大型で非常に強い台風19号は10日午後9時現在、那覇から南南東に約380キロ、南大東島から南西に約370キロの海上にあり、勢力を保ちながら時速15キロで沖縄本島地方に近づいている。本島地方が台風の中心から半径260キロの暴風域に入るのは11日明け方、最接近は12日未明とみられる。久米島と大東島地方は11日昼前に暴風域に入る見込み。

海空1万9000人影響

 本島地方では最大瞬間風速65メートルが予想される。10日午後からの急速な風の強まりを受け、19市町村で158人が自主避難している。本紙の集計で風にあおられて転倒するなど、7人が負傷した。
 10日午後7時ごろから風速25メートル以上の暴風が観測されたとして、気象台は同日午後7時17分、久米島を除く沖縄本島地方に暴風警報を発表した。南城市玉城糸数で午後9時44分、最大瞬間風速43・0メートルを記録した。
 空と海で欠航が相次ぎ少なくとも1万9千人余に影響が出た。11日は空と海の全便、バスや沖縄都市モノレールも始発から運休する予定。11日からの3連休に予定していた多くのイベントが中止や延期を決めた。
 沖縄地方沿岸の海域はうねりを伴い、大しけになっている。本島地方と大東島地方は10日夜遅く、先島諸島は11日夕方に猛烈にしける見込み。気象台は暴風や高波、大雨などに厳重な警戒を呼び掛けている。
 中心気圧は925ヘクトパスカル、最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。中心から半径260キロ以内では風速25メートル以上の暴風。中心の北西側700キロ以内と南東側560キロ以内では風速15メートル以上の強風となっている。暴風域に入る前に風速25メートル以上が観測されたことについて、気象台は「台風と大陸の高気圧との気圧の差が大きく、大陸側から台風の低気圧に向けて、風が勢いよく吹き込んだ」と説明した。