台風19号の特徴 高気圧が影響、速度遅い


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 大型で非常に強い台風19号は、10日午後7時ごろから本島地方で風速25メートル以上の暴風を観測。速度が遅いため、沖縄気象台は12日夜まで暴風雨が続くと予想している。2007年の台風9号は約46時間にわたって本島地方を暴風域に巻き込んだが、台風19号も長時間、暴風雨が続く可能性がある。

 台風の速度が遅いことについて、同気象台は、北にある大陸の高気圧が台風の進行を妨げていることに加え、台風の上空を吹く風が比較的弱く、台風を動かす力が弱いため遅くなっているとみている。
 一方、大陸の高気圧と台風との気圧差が大きいため暴風域に入る前から風速25メートルの暴風が吹いたが、台風19号は暴風域の範囲が大きく、11日午後9時現在、台風の中心から半径280キロまで広がっている。気象台の担当者は「暴風域が半径200キロ以上に広がるのは珍しい」としており、今後、暴風域が拡大した要因を調べる考えだ。