初代のおはこに挑む 比嘉一惠が独演会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「みやらび」を踊る比嘉一惠=4日、国立劇場おきなわ

 柳清本流柳清会師範・比嘉一惠の第1回独演会「一道(ちゅみち)・ここから 清子を舞う」が4日、浦添市の同劇場で開催された。祖母でもある比嘉清子初代家元の芸と名前を後世に伝えようと、清子のおはこに挑んだ。

 清子が普及させた古典女踊「柳」や戦後復活させた古典女踊「苧引(うーびち)」、代表的な創作「仲島の浦」「みやらび」などを踊った。少し堅く見えるときもあったが、真摯な姿勢を感じた。「高平良万歳」では空手もしている一惠の個性が生きた。
 ジュリアンマーが昔を回想する「仲島の浦」はむしろ若いジュリの風情だが、しっとりとした美しさをにじませた。「みやらび」は独特のためるリズムが印象的だ。
 生前、清子と親交のあった當間一郎・沖縄芸能史研究会会長は「型はできている。心にゆとりがあるといい」と語り、清子の「心豊か」な踊り、「しまかじゃぐゎー」のする踊りの継承を期待した。