嘉手納機F15、また部品落下 ことし4件目、訓練中に


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 米空軍嘉手納基地所属のF15戦闘機1機が14日の訓練飛行中に、エンジン部品の一部(重さ399グラム、大きさ12・7センチ×30・48センチ)を落下させていたことが分かった。

県によると落下場所は不明で、けが人などの被害情報はないがF15からの部品落下事故はことしに入って4件目。
 日米両政府は1997年、「日米の通報手続きに関する特別作業部会」で、米軍機からの落下物事故に関し基地内外を問わず日本側への迅速な通報を合意。だが、今回は県や関係自治体に通報があったのは4日後の18日だった。
 県基地対策課などによると、落下した部品はエンジンを構成するエンジンコンバージェントライナー。発生時間は不明で、落下場所についても同基地から真南および真西の空域との説明のみだったという。
 嘉手納町、沖縄市、北谷町でつくる嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)会長の當山宏嘉手納町長は「落下事故が相次いでおり、再発防止策が図られているとは思えない。飛行を停止し、F15全機の総点検を行うべきだ。解決策を示すまで飛行は到底認められない」と批判した。
 在日米軍を監視する市民団体「リムピース」の頼和太郎氏は「落下部品がエンジンの停止や爆発を引き起こす可能性もあっただけでなく、歩行者に当たれば大惨事になっていた。整備では間に合わないほど、機体が老朽化しているのではないか」と指摘した。
英文へ→Aircraft part falls from a Kadena F-15 for the fourth time this year