「ブレーク盤」Da-iCE『FIGHT BACK』


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音楽的な高水準に驚く
 ボーカル2人を含む男性5人組の初アルバム。デビュー時に“顔面偏差値75”たる触れ込みを見て、こちらの敗北感も相まって(苦笑)関心を持てなかったが、落ち着いて聞いて音楽的な高水準に驚いた。

 全11曲、ビートの強いミドルからアップテンポの楽曲だが、どれもボーカルが中心に置かれているのが印象的。少年のように甘い声の花村想太と、タフだが優しい声の大野雄大の対照的なところも面白いし、2人の声が重なると都会の中で快活に夢を追う青年像が浮かぶ。共に4オクターブ出るそうで、確かにどれも歌唱がスムーズだ。そのスキルの高さからK-POPグループを想起させるが、押韻など日本語がネックとなるメッセージがより伝えられる点も彼らの大きな強みだろう。
 初回限定盤には、キレキレのダンス映像集や、メンバー監修のミニ映像集収録のタイプもあるが、CDのみの本通常盤でも十分楽しめる。本作から、自分の実力に自信があるならば身だしなみも整えるべきだと感化されるはず。
 (ユニバーサル・初回フラッシュプライス盤1980円+税)=つのはず誠
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つのはず誠のプロフィル
 つのはず・まこと 1968年生まれ。総合化学会社、音楽宣伝会社勤務を経て、T2U音楽研究所設立。音楽市場分析、コンピレーションCDの企画・選曲などを手がける。
(共同通信)

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Da-iCE
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