人工尾びれイルカのフジ死ぬ 海洋博公園、映画化も


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人工尾びれで元気よく泳ぐバンドウイルカのフジ(海洋博公園提供)

 【本部】海洋博公園管理センターは2日、人工尾びれのバンドウイルカ「フジ」が死んだと発表した。死因は感染性肝炎で、1日に死んだことが確認された。フジは雌で推定年齢は45歳。国内のイルカで2番目に長く飼育された。

 同センターによると、フジは10月初旬から食欲が低下し、呼吸や遊泳が不安定になるなど、体調不良の状態が続いていたと言う。
 フジは、1976年に静岡県伊東市から搬入された。2002年に病気で尾びれの約75%を切除したが、ブリヂストンと共同開発した人工尾びれで体力を取り戻した。人工尾びれで懸命に泳ぐ姿が元気や希望を与えるとして話題を集め、07年に映画化された。
 フジ搬入時にイルカの飼育担当だった同センターの亀井良昭公園管理部長は「非常に残念だ。でもフジはわれわれにいろいろなことを残してくれた。その成果をまとめて皆さんにお知らせしたい」と話した。同センターでは、今後フジ飼育の軌跡などをまとめたパネル展を開催する予定。
英文へ→Aged dolphin with artificial tail fin dies at Okinawa aquarium