豊見城市新庁舎 市長に3候補地答申


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豊見城市庁舎の建設候補地

 【豊見城】学識者などで構成する豊見城市の庁舎建設審議会(大城保会長)は10月30日、庁舎建設についてまとめた基本構想案を宜保晴毅市長に答申した。新庁舎の移転先として、豊見城交差点に近い3候補地を選定した。

国の「緊急防災・減災事業債」を活用し、市の財政負担軽減を図る。同事業債は2016年度までの時限措置のため、同審議会は16年度の建設着工を前提に候補地を選んだ。
 審議会が移転先として高く評価した第1候補地は、市が所有する土地で駐車場として使用されている。その隣接地には上田小、豊見城中があり、老朽化に伴う校舎建て替え計画がある。さらに、ゆたか小への分離で上田小の敷地面積が縮小されることから、庁舎建設分の敷地面積を確保できると想定している。
 審議会は6月から10月まで計5回の会合を開き、選定作業を進めた。交通の利便性、街づくりとの整合性、防災・災害拠点としての安全性などの項目に沿って評価作業を行い、11候補地から3候補地を選定。市は基本構想案を基に、本年度中に基本計画を策定し、15年度に実施設計、16年度建設着工へとつなげる考え。
 庁舎建設課の仲原康浩課長は「緊急防災・減災事業債の活用について県と事前に調整し、条件は整っている」と話した。同事業債を活用すれば、元利償還金の最大70%程度が交付税措置される。
 市は4日、庁舎建設基本構想案の概要を市役所や市のホームページで閲覧できるようにする。市民の意見を募るパブリックコメントを実施し、年内をめどに候補地を決定する予定。