12年度交通事故損失256億 増加3年ぶり8.5%


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 日本損害保険協会沖縄支部(濱田剛委員長)は14日、2012年度の県内の交通事故による経済的損失額をまとめた。人身損失が前期比11・6%増の77億円で、物的損失が7・2%増の179億円となり、合わせて8・5%増の256億円に上った。損失額は3年ぶりに増加した。保険加入率は引き続き全国で最も低かった。物損事故の種類では追突の割合が全国で一番多かった。

 16~24歳の若年層が加害者となった事故の被害者数の割合は0・6ポイント上昇の22・6%で、11年度に続いて全国ワーストだった。
 75歳以上の後期高齢者が加害者となった事故の被害者数は、10年前と比較すると全国は約2・6倍だったが、沖縄では約7倍と大きく増え、加害者側の年齢が上がるほど被害者数の増加率が高くなった。
 人身損失の内訳は、死亡が39人で11億円、後遺障害が467人で31億円、傷害が9321人で35億円。10年前比で被害者数が増加傾向にある。物的損失は9万4691件あった。
 物損事故の類型別では、追突が30・7%で全国ワースト。自損事故の割合は10年前の約1・3倍に増えた。
 協会沖縄支部のまとめでは、県内の自動車保険加入率は対人、対物とも52・6%で全国最下位。対人は自動車共済を含めても約4台に1台が加入していない状態にある。
 全国の物的損失が0・1%減の1兆7958億円で、人身損失が1・9%減の1兆2123億円で、全体では0・8%減の3兆81億円だった。