育児、安心の島に 「いいお産の日」久米島でイベント


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妊婦や出産経験者と助産師らの活発な意見交換が行われた「久米島 いいお産の日」座談会=3日、久米島町儀間の「にじのひろば」

 【久米島】11月3日に語呂合わせをした「いいお産の日」イベント(にじのひろば主催)が同日、久米島町の子育て支援施設「にじのひろば」(與座泉代表)で開かれた。出産や育児に関する展示コーナー、赤ちゃんだっこ体験コーナーが設けられ、親子連れや妊婦80人が訪れた。カホンやジャンベのミニコンサートも行われた。

 島には産婦人科医がいないため、町民は島外での出産を余儀なくされている。安心して妊娠・出産・育児のできる島を目指した初めての開催。
 「島で生み育てる」と題し、公立久米島病院助産師、妊婦や子育て中の家族らが、妊娠中や出産時の悩みや体験談を話し合う座談会が行われた。
 参加者からは、妊娠期間中の過ごし方、出産のために離島した時の体験や出産病院の決め方などについて活発な意見が出された。
 助産師の湯本律子さんは「出産に関する島の現状を知って家族で話し合うことは重要」と話し、「地域や家族で助け合えるのは島ならでは。島で子育てをしやすい環境をつくっていきたい」と述べた。與座さんは「さまざまな体験を通して命について、命の大切さについて考える貴重な時間になれば」と話した。
 「にじのひろば」は、毎週木曜日午前10時から正午まで、旧久米島中学校クラブハウス2階を拠点に、妊娠・出産・子育てする人の交流や体験活動を行っている。
(中島徹也通信員)