イタリア石綿訴訟で逆転無罪 最高裁「時効が成立」


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 【ローマ共同】イタリア北部の建材関連工場でアスベスト(石綿)による疾病で多数の労働者や周辺住民を死亡させたとして、環境破壊罪に問われ、控訴審で禁錮18年を言い渡されたスイスの建材製造会社エタニット(ETERNIT)のスイス人元幹部に対し、イタリア最高裁は19日、控訴審判決を破棄し無罪を言い渡した。イタリアのメディアが伝えた。
 最高裁は「時効が成立している」とし、犠牲者の遺族らに対する賠償命令も取り消した。1950年代から被害報告があり、2千人以上が死亡したといわれ、刑事責任を問われた石綿被害では世界最大級とされる裁判は無罪が確定した。
(共同通信)