県民体育大会は22日、各地で開催された。空手道男子団体組手は中頭郡が2連覇を飾った。同個人形は金城新(名護市)が初優勝、女子個人形は照屋真子(那覇市)が4連覇を飾った。男子個人組手は国吉真太郎(中頭郡)が制し、2年連続で個人・形の2冠を達成。
陸上は女子100メートルで渡久地希里(国頭郡)と津波茜(南城市)が12秒54で同着優勝した。男子100メートルは与那原良貴(浦添市)が11秒03で制した。剣道は那覇市が決勝で国頭郡を破り6連覇を達成した。相撲団体はうるま市が優勝した。個人一般の部は和宇慶一騎(うるま市)、青年の部は與那嶺海斗(浦添市)が制した。
◆有言実行、貫禄見せる 組手・国吉
個人も団体も、1ポイントも取られずに勝つ―。国吉真太郎(中頭郡)は大胆な目標を掲げ、そしてそれを実行した。“完封”で昨年に続き、組手個人・団体の2冠を達成した。「形は喜友名(諒)が世界選手権で優勝しているが、組手でも県勢が全国で勝てるところを見せたい」。組手の第一人者として県内を引っ張ってきた自負をほとばしらせ、さらなる高みを見据えた。
きっちりガードを固め、相手が前に出てくればカウンターを狙う。相手が出てこなければ積極的に仕掛け、自らのペースに引きずり込む。個人も団体も“横綱相撲”で貫禄を見せた。10月の長崎国体は慎重に行き過ぎて初戦敗退。その敗戦を拭い去る会心の勝利に「ことし一番の出来だった」と笑顔を見せた。
昨年と同様、沖縄市と顔を合わせた団体決勝は、先鋒(せんぽう)を務めた。相手の出方を見極め、上段突きで追撃。冷静にポイントを稼いで危なげなく勝利を収め、チームに勢いをもたらした。続く金城武志も2―0で勝ち、大将戦を待たずに2年連続の団体優勝を決めた。
来月の全日本選手権へ向け「(空手の)本場の意地を見せたい」と意気込む。県代表のプライドを胸に頂点を目指す。(荒井良平)
◆照屋父娘、形で頂点 壮年男子の雅浩、一般女子の真子
形の壮年男子は照屋雅浩(那覇市)、一般女子は照屋真子(同)が親子で優勝を果たした。父・雅浩は「一緒の大会に出たかった。2人で優勝できて良かった」と笑顔を見せた。真子は4連覇を達成し「結果を残して両親に恩返ししたかった」と照れた。
琉球大4年の真子は学生最後の大会。追われる立場にも「自分の演武をするだけ」と落ち着いていた。決勝は夏から取り組むクーサンクー大で臨んだ。「小林流の最高峰」と説明する形で完成度の高い演武を見せ圧倒。「少しずつ自信が持ててきている。自分の形にできたらいい」と話した。
2005、06年に連覇した経験もある雅浩は、久しぶりの出場となった。真子について「社会人になってもいろいろな経験をして成長し、次の世代に沖縄の空手を伝えてほしい」と望んだ。
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