島豆腐麺、全国で販売 高級ブランド化目指す


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28日から全国発売される島豆腐を練り込んだ「沖縄繁多川島豆腐麺」=27日、県庁

 那覇商工会議所が中心となって、伝統の繁多川島豆腐を使った「沖縄繁多川島豆腐麺」の開発・商品化に成功した。最高品質の地域ブランド商品化を目指し、島豆腐の再興を図る。そうめん、うどん、中華そばの3種類。「琉宮の白弦(はくげん)」のブランド名で28日からデパートリウボウやリウボウストア全店で発売する。

2019年までに3億円、24年までに20億円の売り上げ目標を掲げている。15年3月には、全国の三越伊勢丹で限定商品として販売する。
 那覇市繁多川に、戦後54店舗あった豆腐製造業者は現在3店舗まで減少した。沖縄総合事務局の調査によると、県内の島豆腐の1世帯当たり消費額は09年の7012円をピークに減少傾向にあり、12年は5670円。沖縄繁多川島豆腐めん事業協同組合(永吉盛祐理事長)の森本誠理事は「消費減少に伴い、後継者も減ってきている。島豆腐の新たな活用法を見いだせればと思った」と説明した。
 麺の開発は、高級老舗料亭の指定麺師で三輪山勝製麺(奈良県)6代目山下勝山氏が携わった。県内で製造された島豆腐を乾燥させ、奈良県の工場で製造する。そうめんやうどんなどの商品は山勝製麺、中華そばなどはオキコ(西原町)で製造する。
 第1弾の商品として、うどんとそうめんの詰め合わせセット(税抜き3980円)や半生うどん詰め合わせセット(同4980円)などを販売する。麺つゆは京都嵐山吉兆が監修し、高級感にこだわった。販売は沖縄繁多川島豆腐めん事業協同組合が請け負う。百貨店や量販店など業態ごとに、麺の量や価格を合わせて商品化していく。今後、麺販売で構築した販路を使って島豆腐も販売していく意向だ。全国量販店500店舗での取り扱いを目指す。