「慢性腎臓病(CKD)を知る県民講座」(一般社団法人県腎臓病協議会主催、琉球新報社など共催)が30日、那覇市民会館中ホールで開かれた。首里城下町クリニック第一院長の田名毅さんが講演し、人工透析に至る要因は「糖尿病性腎症」が多く、特に沖縄は糖尿病から透析を受ける人が全国平均の1・85倍に上ると警鐘を鳴らした。
その上で「肥満者の多さが糖尿病を招いている。また、血圧の調節ができていない人、喫煙者は注意が必要」と予防の必要性を訴えた。
講演会は、CKDの周知と予防啓発を目的に開かれ、約280人が耳を傾けた。
田名さんは、人口100万人当たりの透析導入患者の割合について、沖縄を含む南九州が高くなっていると説明した。腎臓病を予防するため、高血圧と糖尿病の治療を放置せず、肥満やメタボリック症候群にならないような健康管理の重要性を強調。「血管を守れば腎臓病を防ぎ、ひいては心臓病予防につながる」と強調した。