オンデーズ琉球、奨学金の返済支援 社員給与に上乗せ


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 メガネの製造販売を手掛けるオンデーズ琉球(那覇市、田中修治社長)は1日から、奨学金滞納問題の解消策として、奨学金を返済している社員を対象に「奨学金返還救済制度」を導入した。

毎月の給料に、月々の返済額を上乗せし、奨学金返済分を企業が負担する。対象は同社が独自で作成した筆記試験を受験し、面接に合格した社員。奨学金の返済完了まで救済措置が取られる。
 親会社のオンデーズ(東京)社員から「給料を上げてほしい」「今のままでは奨学金が返済できない」などの意見が挙がったことを機に、オンデーズ琉球などの子会社も救済制度導入を決めた。オンデーズ琉球は現在、社内で制度利用希望者を募っており、希望者がいた場合は、随時試験を実施する。受験資格は(1)最終学歴が大卒であること(2)オンデーズに勤務していること―の2項目。
 救済制度を導入することで、学生から新社会人となる社員のリスクを軽減し、生産性の向上、企業全体の活性化を目指す。
 奨学金の利用者は年々増加傾向にある。日本学生支援機構によると、2012年度の奨学金利用者は、03年度の約1・5倍の134万人だった。一方、奨学金滞納者数も増加傾向にある。12年度の同機構の奨学金滞納者は33万人(10・3%)で奨学金の未回収は925億円(17・9%)だった。