急患対応きょう開始 琉大病院の救急災害医療棟


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
琉球大学医学部付属病院に新設された「救急災害医療棟」=4日、琉大病院救急災害医療棟

 琉球大学医学部付属病院救急部は5日から、新設した「救急災害医療棟」の外来部門の救急患者受け入れを開始する。新棟は重症度が高い3次救急患者の受け入れ拡充と、災害対応機能の強化を目的に設けられた。

敷地面積は約700平方メートルとなり、旧救急部の約3倍となったほか、重症度を判別し、治療の優先順位を決めるトリアージ室なども整備した。
 2015年4月からは救急搬送された重症患者が治療後、直ちに入院できるICUベッド6床が稼働する。現在の救急部の常勤医は6人だが15年4月までには8~9人体制にするほか、看護師も20人ほど増員して約35人体制になる。新棟には熱傷患者専用の治療室が設けられたほか、インフルエンザなど空気感染する病気の重症患者らに対応するための隔離室も新たに整備された。モニターで患者の状態を把握することができる病床も2床から4床に増加した。
 従来よりも広いスペースを確保したことにより、大規模災害発生時などには最大30人程度の患者が受け入れ可能としている。また災害派遣医療チーム(DMAT)に指令を出す機能を持たせるため、15年4月を目標に、衛星を利用して高速情報通信ができる機器も設置する方針だ。