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「緊張するけど、楽しんで参加するしかない」。6日午後3時から、恩納村の沖縄科学技術大学院大学で開催される「第2回愛音楽(アネラ)音楽祭」に、西平直樹さん(26)=沖縄市=が三線で出場する。西平さんは筋肉が萎縮する筋ジストロフィー症を患いながらも三線に取り組んできた。多くの聴衆の前で演奏に意欲を燃やしている。
幼いころに筋ジストロフィーを発症した西平さんは、9歳から宜野湾市の沖縄病院で生活をしている。もともと音楽が好きだった西平さんは高校1年のころに三線を始めた。その音色に引かれたといい、「飽きっぽい性格だけど、三線は続けられた」と語る。
三線は、弦を押さえる機械のコントローラーを左手で操作し、右手で弦をはじいて奏でる。現在は、音楽祭で披露する曲などを毎日練習している。「音楽や三線は自分を表現するもの」と力強く弦をはじく。
病院を今月に退院し、地域で生活を始める。新たな生活でも音楽を楽しみたいと思い、音楽祭を主催する特定非営利活動法人サポートセンターケントミの我如古盛健理事長に相談し、音楽祭への出場が決定した。
我如古理事長は「音楽祭の出場と、新たな生活と二つの大きな変化を楽しんでほしい」と、西平さんにエールを送る。病棟の音楽クラブのスタッフの安里栄子さん(58)=那覇市=も「音楽を通し、いろいろな人に出会い、新たな人生の一歩を踏み出してほしい」と笑顔で見守る。
将来は「我如古さんたちと一緒に、福祉施設などに訪問ライブをして、音楽でみんなと一緒に楽しんでいきたい」と目標を語る西平さん。その目は未来を真っすぐ見詰めている。
(屋嘉部長将)