経済

ポルシェ、社名「御菓子御殿」に 新社長に澤岻英樹氏

 【読谷】菓子製造業などを営む「お菓子のポルシェ」(読谷村)は8日までに、澤岻カズ子社長(68)が来年2月12日に退任し、専務の長男・英樹氏(46)が社長に就任する人事を決めた。

カズ子氏は会長に就き、現会長で夫の安信氏(72)は相談役に就任する。社長と会長が代表権を持つ。社長交代に伴い社名を「御菓子御殿」に変更する。一方で年内に生産ラインを増設し、日産で現在の1・7倍となる15万個以上の生産体制を整える。
 英樹氏は1968年嘉手納町生まれ。東京製菓学校を卒業後、88年入社。県外の菓子店や御菓子御殿恩納店勤務、常務を経て2007年から現職。
 「ポルシェ」は1979年創業。90年に有限会社ポルシェとして法人設立、99年には現社名の株式会社に組織変更した。カズ子氏が創業当初から社長を務めてきた。
 現在、工場のある読谷本店と恩納店のほか、那覇市の国際通りなど県内に13店舗を展開する。主力の「紅いもタルト」は現在、1日平均9万個生産。使用する紅イモは年間1200トン。2014年6月期の売上高は51億円、社員数は6月末現在で540人。
 1986年に、読谷村商工会から村おこしの一環で紅イモを使った菓子開発の依頼を受けて「紅いもタルト」を開発し、ヒット商品に。沖縄を代表する土産品の一つに成長した。店内で菓子製造ラインを見学でき、紅いもタルトの手作り体験コーナーも設け、観光客が立ち寄る観光工場としても人気だ。
 2012年には名護市の観光施設を事業継承して「やんばる憩いの森」を開業、ヘゴ原生林の自然園を併設する。13年には同園の向かいに、会長の安信氏が収集してきた沖縄の民具などを収蔵する沖縄歴史民俗資料館をオープンし、観光施設業も展開している。
 全国の旅行会社が投票する「プロが選ぶ観光・食事・土産物施設100選」で、12年には8位、13年には5位、14年に3位と3年連続で入賞した。02年度の県のビジネスオンリーワン賞(製造業部門)にも選ばれた。カズ子氏は紅イモブランドを確立した功績で06年度に第29回琉球新報活動賞を受賞した。(大城和賀子)


澤岻 カズ子氏

澤岻 英樹氏