南部で豚流行性下痢疑い


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 県農林水産部は19日、子豚が感染すると高い確率で死ぬ「豚流行性下痢(PED)」の疑い事例が本島南部の養豚農場で確認されたと発表した。県は、ウイルスを含むふんなどから感染が広がる可能性があるため、畜舎の消毒徹底などを呼び掛けている。

 発生農場は、198頭を飼養する養豚農場で、母豚15頭にPEDの疑いが見られた。19日午後5時現在、母豚・子豚の死亡はない。同農場に対して、豚の移動自粛や畜舎消毒、周辺農場の立ち入り検査などの防疫措置を実施している。
 18日、獣医師から県家畜保健衛生所へ「母豚に下痢や嘔吐(おうと)などの症状が見られる」と通報があった。同日、県中央家畜保健衛生所が立ち入り検査を実施した。症状が見られた母豚を検査したところ、PEDの疑い事例と診断した。
 PEDは2013年10月、国内で7年ぶりに発生が確認された。食べても人が感染することはない。県は、農場専用の衣類、長靴を使用し、出入りする車両や人の消毒を徹底、農場へのウイルス侵入の防止徹底を呼び掛けている。農場内で異常が見られた場合は、県中央家畜保健衛生所(電話)098(945)2297まで。