「洋楽=3」ケアリイ・レイシェル『カワイオカレナ』


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ハワイの伝統文化を次世代に伝えるシンガー・ソングライター

 2011年ハワイアン・ミュージック・ホール・オブ・フェイムの殿堂入りを果たしたケアリイ、10年ぶりのオリジナル・アルバムです。音楽のみならずハワイの文化、歴史の研究家としてチャント、ダンス、民間信仰などにも精通した彼は音楽活動を通じハワイの伝統文化を後世に引き継ぐことをライフワークとしています。

 11年、オワフ島にオープンしたアウラニ・ディズニー・リゾート&スパのための音楽監督を依頼されたとき、アメリカの巨大資本でコマーシャル化されることを嫌いその申し出を断ったのですが、ハワイの文化を尊重するというディズニーの考えに共感し後に話を受け新曲(8、9曲目)を書き下ろしました。
 理由はそこを訪れる世界の人々に本当のハワイ文化を知ってもらえる絶好のチャンスになると思ったからです。またマイケル・ブーブレの『ホーム』をカバーしたのもハワイが世界多くの人にとっての心の“ホーム”になることを願っての一曲だと言えるでしょう。
 (ビクター・エンタテインメント・2700円+税)=北澤孝
(共同通信)
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北澤孝のプロフィル
 きたざわ・たかし 1947年、東京生まれ。小学生のころからダイナ・ショアなど洋楽を好み、大学時代はニューオリンズ・ジャズ・クラブに所属し、トラッド・ジャズを研究。その後レコード会社、音楽出版会社に勤務。携わったアーティストは、ポール・モーリアからボン・ジョヴィ、ブリトニー・スピアーズ、MONKEY MAJIK、Superflyまで多岐にわたる。

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