コラソン決勝逃す ハンドボール全日本総合


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 ハンドボールの全日本総合選手権第4日は27日、愛知県体育館で男女の準決勝を行い、初の決勝進出を目指した琉球コラソンは5大会ぶりの優勝を目指す大同特殊鋼に21―22で惜敗した。

前回王者の大崎電気はトヨタ車体を34―33で退け、決勝は2大会連続で同じカードとなった。女子は4連覇を狙うオムロンが21―16でソニーセミコンダクタを下し、11大会連続で決勝に進んだ。北国銀行は広島メイプルレッズに22―18で勝ち、決勝は3大会連続で同じ顔合わせとなる。

◆歓喜一転、無情な幕切れ
 初の決勝進出を狙った琉球コラソンにとって、無情な幕切れだった。
 1点を追う試合終了間際、フリースローを得たコラソンはGKも前線に上がり、全員攻撃に懸けた。残り4秒で東長濱秀作がシュートを押し込み、延長戦を確信して喜ぶコラソンの選手たち。だが、相手がハーフラインから投げたスローオフのボールが、試合終了の笛とほぼ同時に無人のゴールに吸い込まれて万事休す。東長濱秀吉監督は「まさかああいう展開になるとは思わなかった」。油断したわけではないが、相手の一瞬の判断が勝った。
 ロースコアが示すように、守り合いの一戦だった。互いに戻りが速く、厳しい当たりで簡単にはシュートを打たせない。コラソンはほとんどの時間帯でリードしたが、シュートミスや退場もあって突き放せなかった。「60分間、じれないでよく粘ったとは思う」と言う東長濱秀作も、チャンスをつかめなかったもどかしさがにじんだ。
 ただし、6度目の出場で初の4強に進んだ今大会は収穫もあった。これまでほとんど採用していなかった横並びの「1線守備」システムが機能し、中村彰吾も準々決勝以降の先発起用に応える働きを見せた。2月のリーグ再開に向け東長濱秀作は「セットオフェンスという課題は見えた。相手を研究しながら、自分たちの味を出していきたい」と進化を誓った。

▽男子準決勝
大同特殊鋼
22―21(7―9,15―12)
琉球コラソン