タンカンたわわ 香り甘酸っぱく 南風原の国吉さん宅


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多くの実を付けたタンカン=12月28日、南風原町宮平

 【南風原】南風原町宮平の国吉真共さん(72)、美枝さん(72)夫婦の庭に沖縄の代表的果物・タンカンがたわわに実を付けている。甘酸っぱい香りが漂ってきそうなほどの豊作ぶりに多くの人が足を止めている。

 町北丘ハイツ集会場近くにある国吉さんの自宅。道を歩いていると鈴なりのタンカンが自然と目に付く。国吉さん夫婦は伊平屋村出身で南風原に住んで27年を迎える。真共さんが兄から譲り受けたタンカンの苗を24年ほど前に庭に植え付けた。その際、虫よけ対策で60センチほどある根っこの部分をステンレスの網で巻いた。
 定期的に肥料を入れる他は特に細かい手入れはしていないが、ほとんど虫が付くこともなく丈夫に育ち、毎年多くの実を付けている。美枝さんは「多い年には700個を実らせたこともある。味も甘くておいしい」と笑顔で話す。
 食べ頃は1月中旬ごろ。もぎ取ったタンカンは親戚や職場の人、県外にいる娘たちに配っている。通りすがりの人に頼まれ、お裾分けしたことも。真共さんは「ちょうど熟したころに鳥も食べにくるよ」と豊作のタンカンを眺めて喜んだ。