求人票に苦情121件 13年度、23件増 沖縄労働局


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 県内のハローワーク(公共職業安定所)で紹介している求人票の記載内容について、実際の労働条件と違うなどの苦情が2013年度は121件寄せられ、前年度より23件増加したことが分かった。「記載された時給より低い」といった賃金に関する内容が28件(23%)で最も多かった。

 苦情が増えた要因に関し沖縄労働局は「窓口で苦情を拾いやすいよう工夫している。労働問題への関心も高まっているのではないか」との見方を示している。
 苦情内容はこのほか、就業時間関係と社会保険・労働保険関係がそれぞれ18件(15%)、「案内では土日休みだったが実際は出勤日だった」といった休日関係が16件(13%)、就業場所の関係が11件(9%)あった。法で義務付けられている労働保険に加入させないなど、違法性が疑われる訴えもあった。
 労働局が特定できた苦情の要因は、「求人を出した企業が求人票の記載内容を守っていない」が32件、「求人を出した企業の説明不足」が11件だった。
 苦情全体の59%に相当する71件は、申し出た人が詳細を明かさないなどの理由で事実関係を確認できていない。苦情を申し出た人と企業の言い分が食い違うなどの事情で要因が特定できない例も6件あった。
 沖縄労働局は「事業主が求人票の記載内容について誤解していたり、求職者へ十分に説明していなかったりする例もある。悪質な場合には求人票の保留や取り消しも含め、厳正に対処していく」と話している。
 厚生労働省は各ハローワークに相談窓口を設けているほか、電話相談に応じている。問い合わせは(電話)03(6858)8609(受付時間は平日午前8時半~午後5時15分)。