ロックに年明け 祝賀わの儀


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最後に「物語はちと?不安定」で共演する出演者=3日、那覇市の桜坂セントラル

 兵庫県西宮市夙川(しゅくがわ)のバンドN(ん)’夙川BOYSなどが出演する正月恒例のイベント「新年 祝賀わの儀」が3日に那覇市の桜坂セントラル、4日に同市のGシェルターで開催された。沖縄側は我如古ファンクラブ、Jack The Nicholson’sなどが出演し、ロックンロールな1年の幕を開けた。3日のライブを取材した。

 夙川―が2008年に沖縄で初めてライブをした際、我如古―のボーカル、1号クロサワと仲良くなり、09年から「祝賀わの儀」を開催している。10年からは夙川―がほかのバンドを連れて来るようになり、県外の気鋭の若手を紹介する場にもなっている。クロサワは「沖縄公演は赤字になりがちなのにメジャーのバンドが毎年来てくれるのは財産だ」と話す。
 今回は夙川―のほか、撃鉄とThe Mirraz(ミイラズ)が来県した。Mirrazはダンサブルかつとがった音で沸かせた。迎え撃つ我如古―は5月までにメジャーデビューできなければ解散と宣言しているだけあり、ただならぬ雰囲気で「我如古秘宝館」などを歌った。
 夙川―は曲によって担当楽器を変える3人組。新曲「BANDがしたい!」はバスドラムを両側からたたく常識外れのツインドラム編成で、ロックンロールが好きでたまらんという思いが伝わってくる。最後は出世作「物語はちと?不安定」を出演者全員で演奏した。「祝賀わの儀」で繰り広げられた「出会いと別れ」をかみしめつつ再会を夢見た。(伊佐尚記)