「洋楽=1」アレサ・フランクリン『グレイト・ディーヴァ・クラシックス』


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古今のディーヴァたちの名曲がアレサ色に染まる
 良い意味で音楽業界の高齢化が進んでいます。昔であればリタイアする年齢のアーティストが素晴らしい作品をここに来て発表しているからです。

 これは72歳のアレサ・フランクリンが、古今のディーヴァたちが放ったヒット曲をカバーした最新作です。1980年代の第2期黄金時代を築いたプロデューサー、クライヴ・デイヴィスと再び組んで制作されました。牧師の娘としてメンフィスに生まれた彼女の音楽ルーツはもちろんゴスペル。コール&レスポンスを軸としたその圧倒的な歌唱は“クイーン・オブ・ソウル”の称号を彼女に与えました。
 この新作で彼女がクライヴやベイビーフェイスと共に選んだ曲は、グラディス・ナイト&ザ・ピップスの『夜汽車よ ジョージアへ』、グロリア・ゲイナーの『アイ・ウィル・サヴァイヴ』、アリシア・キーズの『ノー・ワン』、アデルの『ローリング・イン・ザ・ディープ』など、その全ての曲をアレサのゴスペル色に染めつくしています。
 (ソニー・ミュージック・2200円+税)=北澤孝
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北澤孝のプロフィル
 きたざわ・たかし 1947年、東京生まれ。小学生のころからダイナ・ショアなど洋楽を好み、大学時代はニューオリンズ・ジャズ・クラブに所属し、トラッド・ジャズを研究。その後レコード会社、音楽出版会社に勤務。携わったアーティストは、ポール・モーリアからボン・ジョヴィ、ブリトニー・スピアーズ、MONKEY MAJIK、Superflyまで多岐にわたる。
(共同通信)

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北澤孝