F15部品落下 「素材の不具合」原因と米軍が説明


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 【嘉手納】米空軍嘉手納基地のF15戦闘機が飛行中に約5・4キロの金属部品を落とした事故に関し米軍は6日、部品は「素材の不具合により落下した」と説明した。「不具合」の詳細は不明。同日、防衛局を通して地元自治体に伝えた。嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)は週明けにも米軍や防衛局に抗議する予定だ。

 落ちたのはアンテナを内蔵する部品の保護カバーで、尾翼上の垂直安定板の先端に付いていた。米軍は飛行停止措置を取っておらず、F15は6日も飛行しているのが確認された。
 米軍は同基地のF15全機を点検したとし、再発防止策として「整備員は今後も飛行前点検で毎回、当該箇所を特に注意して見るようにした」としている。
 三連協会長の當山宏嘉手納町長は「点検しても他の部品がまた落ちるのはなぜか。整備点検を怠っていることの表れだ」と批判した。
 在日米軍を監視する市民団体「リムピース」の頼和太郎氏は、不具合の内容を明らかにすべきだとし、「経年劣化によるひびなどがあったかもしれない。飛行頻度を減らし機体の端から端まで毎日点検すべきだが、限られた整備要員で米軍ができるとは思えない。落下した部分だけ見るのはおざなりだ」と指摘した。
 部品を落としたF15は嘉手納基地から南西向けに離陸。うるま市や沖縄市上空を通る北東側から同基地に着陸した。