「移住者誘致力」沖縄は全国2位 「お祭り」「国際性」で1位


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄のローカルハピネス

 地域の幸福度について調査している「イシュープラスデザイン」(東京都)の「地域しあわせラボ」は11日までに、「人はしあわせを求めて移り住むのか」をテーマに全国都道府県のランキングをまとめた。移住者をどの程度集められるかの「移住ポテンシャル(潜在能力)」で沖縄県は東京都に次いで全国2位となった。

一方、地域評価で沖縄は、「お祭り」や「国際性」の充実度は全国1位だったものの、「環境保護」「自然環境」「食の質・食文化」はそれぞれ43位、41位、37位と評価が低かった。
 全国の20~64歳までの男女1万5千人を対象に昨年2月末から3月にかけて調査。各都道府県から移住希望者の割合を算出し、国勢調査の人口に掛けて都道府県別の移住希望者数を集積した。その結果、「移住ポテンシャル」は東京が287万1千人、2位の沖縄が225万2千人、3位の神奈川が153万9千人だった。4位は北海道で129万7千人。
 沖縄への流入元は、東京圏が78万5千人で最多。関西圏が31万2千人、東海圏が28万3千人、北海道が17万6千人、九州が17万2千人だった。
 移住希望地に求める地域性風土で全国では「安全に暮らせる」が1位だった。2位は「食べものや住まいに困らない」、3位は「よそもの、若者、マイノリティーなど多様な人を受け入れる」が続いた。
 移住先に求める地域要素として1位は「公共交通インフラ」、2位は「飲食・買い物店舗」、3位は「地価・家賃」となった。男女で大きな差がなく、トップ10のうち9項目が共通していた。男女で異なったのは女性の「防災」と男性の「働き口」だった。
 ラボは昨年8月にも地域の幸福度をまとめた。感情や意欲、気持ちなど五つの「しあわせ指数」を日常どの程度感じるかの「風」指数と、それぞれの指標を後押しする土壌や風土がどの程度あるかの「土」指標を足し合わせた「地域しあわせ風土」指数をまとめた結果、沖縄が総合1位に選ばれた。
 「移住ポテンシャル」と「地域しあわせ風土」との関係で、ラボは「現在暮らしている住民が幸せである地域ほど、他の地域からの移住者を集められるポテンシャルが高い」と分析した。