感謝の気持ち込め 乗車券配布 航路終了で宮古フェリー


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 【宮古島】伊良部大橋の開通に伴い1月31日をもって平良港~佐良浜港間の航路事業を終えた宮古フェリー(新垣盛雄社長)は10日、利用客へ感謝の気持ちを込めて、最終運行日が押印された往復乗船券を100枚限定で配布した。多くの市民が駆け付け、長年の安全航海に謝意を示すとともに、フェリーとの別れを惜しんだ。

 乗船券配布場所となった宮古島マリンターミナル内の同社カウンター前は、午前10時の開始前から長蛇の列ができた。
 新垣社長ら従業員は利用者ら一人一人に「長い間ありがとうございました」などと声を掛けながら、乗船券と、住民の生活を支えた船の写真が印刷されたカードを丁寧に手渡した。
 受け取った川満勝代さん(45)は、「子どもたちも含め、フェリーには長い間お世話になった。思い出がいっぱい詰まっている。乗船券を大事に取っておきたい」と語った。
 用意した乗船券は15分ほどで全て配り終えた。
 新垣社長は「よく利用してくれた人の顔も多く見られた。船への思いがある人が多く、うれしかった。これまでのご愛顧に感謝するとともに、今後の健康と発展を願いたい」と目頭を熱くした。

長年の利用に感謝し、1枚1枚丁寧に乗船券を手渡す新垣盛雄社長(右)ら=10日、宮古島マリンターミナル
配布された最終運行日付の往復乗船券