日本ハンドボールリーグ(JHL)5位の琉球コラソンは22日、宮城県のフラップ大郷21で4位のトヨタ自動車東日本と対戦し、30―27で勝利した。通算成績は6勝1分け7敗。
コラソンの順位は4位となり、上位4チーム(3チームは既に決定)が進むプレーオフへ望みをつないだ。次戦は28日午後2時から、県立武道館で3位の大同特殊鋼と対戦する。
◆崖っぷちで執念/POへ望み
負ければプレーオフ(PO)進出がほぼ絶望的となる一戦に、最後まで誰一人集中力を切らさず立ち向かった。一枚岩になった琉球コラソンが、崖っぷちから大きく押し戻した。
この日の相手はPO残り1枠をめぐってしのぎを削るトヨタ自動車東日本。終始、互いに激しい攻守を繰り広げた。東長濱秀吉監督は「残り10分、5分からの勝負だろうと思っていた」。相手の流れになりかけた場面は何度もあった。守備システムを頻繁に変えながらしぶとく勝機をつないだ。退場を出したのは1回だけ。エース棚原良は「我慢して我慢して食らいついた。みんなシュートにも気持ちが入っていた」と言う。
緊迫の試合が大きく動いたのは残り10分を切ってからだ。後半途中で投入された中村彰吾が同点シュートを決めると、流れが一気にコラソンへ転がった。焦ってミスを重ねる相手に対し着実に得点を奪った。
次の相手は現在3位、12月の1戦目では敗戦を喫した大同特殊鋼。医師でありながらトップチームで挑戦を続ける中村は「楽な相手じゃないけど勝ってPOを決めたい」と言い、古巣を迎え撃つ棚原は「ホームで迎える大一番。最高のシナリオ」と気合十分だ。リーグ唯一のクラブチームが悲願のPOへ。「奇跡」の足音が聞こえてきた。
▽男子
琉球コラソン(6勝1分け7敗)
30―27(14―15,16―12)
トヨタ自動車東日本(6勝1分け8敗)