宮国椋丞(糸満高出)が開幕に向けて好感触を手にした。25日のLGツインズ(韓国)戦で4番手として登板し、3回1失点と好投。18日のサムスン(同)戦では3回3失点と結果を残せなかっただけに、「前回よりも思い切り腕が振れた。きょうはいい試合ができた」と納得の表情で語った。
光ったのは直球の勢いだった。七回は130キロ台後半の速球で三者凡退。八回も速球主体に攻めて二者連続で遊ゴロに。3人目の打者に投じた3球目はこの日最速の145キロを計測した。捕手・小林からサインを受けずに自ら考えて投球したと言い、「気持ち良く投げることができた」とうなずく。
マウンドに送り出された六回は先頭打者に内野安打を許し、失策の後に中前打を浴びて1点を失った。「真っすぐで押してカウントを取るのが理想だけど、簡単にいかないイニングもある」とうつむくことはない。2死から満塁のピンチを迎えたが、142キロの直球で遊ゴロに打ち取った。「ランナーを出してもゼロで抑えることを課題にマウンドに立っている」と強調する。
原辰徳監督は「リズムは良かった。どうやって次に生かしていくか」とさらなる飛躍に期待した。
宮国は「しっかり抑えてアピールしたかった。自分の思うように投げられて良かった」と笑顔。開幕ローテーション入りに向け、確かな手応えをつかんだ様子だった。試合は3―3で引き分けた。
(平安太一)