京大の小出助教「原子力は危険」 定年退職前に最終講演


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 京都大原子炉実験所(大阪府)の小出裕章助教(65)は3月の定年退職を前にした27日、公開勉強会で最後の講演をした。「原子力は徹底的に危険で差別的。事故が起きれば古里を追われる」と話し、あらためて原発の危険性を訴えた。

 小出さんは原子力利用に積極的な考えで1974年に実験所に入所したが、地方だけに原発が造られることに疑問を持ち、批判に転じた。福島第1原発の事故について「起きる前に何とか止めたかった。無力さを感じる」と話した。
 事故により原発に絶対的な安全はあり得ないと明らかになったのに、国は安全性を確認したとして再稼働を進めようとしていると批判した。
(共同通信)