情緒障がい児治療施設 県、17年4月に開設


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 県は親からの虐待で心に傷を負ったり、発達障がいで日常生活が送りづらかったりする子どもに専門的な治療を施す「情緒障害児短期治療施設」を2017年4月に開設することを明らかにした。6日の県議会予算特別委員会で、金城勉氏(公明県民)に金城武子ども生活福祉部長が答弁した。

 県青少年・子ども家庭課によると施設入所者と通所者定員がそれぞれ30人、10人程度の施設を想定している。医師や心理士、看護師、保育士らを配置する。小中学生を主な対象にしており、敷地内には生活施設のほか小中学校も整備する。2月から運営を委託する社会福祉法人を公募しており、6月末には法人が決定する見込み。
 同施設は30道府県に38施設ある。県内では現在、児童養護施設や里親などが受け入れて対応しているが、専門職員による充実したケアを求める声が上がっていた。これまで県は、施設を設置する方針を示していた。
 県が12年に児童養護施設などに実施した調査では、全562人のうち情緒障がいがある(疑い含む)のは67人、発達障がいがある(同)は87人だった。