氷見冤罪で富山県に賠償命令 地裁が1900万円


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氷見冤罪の国賠訴訟の判決後、報道陣に囲まれ弁護士会館に向かう柳原浩さん(手前左)=9日午前、富山市

 富山県氷見市で2002年に起きた強姦事件で再審無罪となった柳原浩さん(47)が、違法な捜査で逮捕、起訴され、約2年間の服役を強いられたとして、国家賠償法に基づき国や県に約1億400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、富山地裁(阿多麻子裁判長)は9日、請求の一部を認め、県に約1900万円を支払うよう命じた。国への請求は退けた。
 国や県は違法性を否定したが、5年以上にわたる裁判では、客観証拠が軽視されていた実態が明らかになった。原告側弁護団によると、再審無罪事件で国家賠償を命じた判決は過去に2件あるが、どちらも控訴審で覆り、敗訴が確定している。
(共同通信)