「洋楽＝３」ヴァン・モリソン『デュエッツ』

ヴァン・モリソン『デュエッツ：リワーキング・ザ・カタログ』

過去の自作曲を豪華アーティストと共演

　アイルランド出身のシンガー・ソングライター、ヴァン・モリソン３５枚目のアルバム。自身が尊敬するアーティストたちとあまり知られていない曲を取り上げることによってその５０年のキャリアを振り返るといった内容。昨今流行のビッグ・ネームをゲストに迎えた売らんかなデュエット企画とは一線を画しています。

　ゲストはソウル・シンガーのボビー・ウーマックからジャズのジョージ・ベンソン、ゴスペルのメイヴィス・ステイプルズ、Ｒ＆Ｂのジョス・ストーン。ポピュラー界からはマイケル・ブーブレ、ロック界からはスティーヴ・ウィンウッド、マーク・ノップラー、ブルース界のタジ・マハールらといった面々。
　おのおの最高のデュエットを聴かせてくれますが全てのパフォーマンスの軸にあるのがヴァンのソウルフルなボーカル。いわゆるブルー・アイド・ソウルと呼ばれる彼の音楽がエド・シーランやサム・スミスといったアーティストにまで影響を与えていることが分かります。
　（ソニー・ミュージック・２４００円＋税）＝北澤孝
（共同通信）
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北澤孝のプロフィル
　きたざわ・たかし　１９４７年、東京生まれ。小学生のころからダイナ・ショアなど洋楽を好み、大学時代はニューオリンズ・ジャズ・クラブに所属し、トラッド・ジャズを研究。その後レコード会社、音楽出版会社に勤務。携わったアーティストは、ポール・モーリアからボン・ジョヴィ、ブリトニー・スピアーズ、ＭＯＮＫＥＹ　ＭＡＪＩＫ、Ｓｕｐｅｒｆｌｙまで多岐にわたる。