ソングライターから世界一のアーティストに
昨年夏のデビュー・シングル『オール・アバウト・ザット・ベース』を8週連続全米チャートNo.1に輝かせ衝撃のデビューを飾った“ぽちゃカワ歌姫”ことメーガン・トレイナーのデビュー・アルバムです。アルバムもまた1位に輝きました。
米国マサチューセッツ州出身の21歳、レイ・チャールズやジェームス・ブラウンを愛する父親の影響でオールディーズに興味を持ち、7歳から作曲を始めた才女は高校在学中にナッシュビルの音楽出版社と作家契約を結びます。
歌手ではなく作家からのスタートという点では、同じナッシュビルにある出版社からスタートしたテイラー・スウィフトと重なりますがテイラーのサウンドのベースがカントリーであるのに対してメーガンのそれは1950~60年代のポップ&ソウル。古臭く感じられるかもしれませんが古くはキャロル・キングや今日ではブルーノ・マーズらに共通するポップスの王道サウンド。まさに時代を超えた“ドゥーワップ”が魅力です。
(ソニー・ミュージック・2200円+税)=北澤孝
(共同通信)
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北澤孝のプロフィル
きたざわ・たかし 1947年、東京生まれ。小学生のころからダイナ・ショアなど洋楽を好み、大学時代はニューオリンズ・ジャズ・クラブに所属し、トラッド・ジャズを研究。その後レコード会社、音楽出版会社に勤務。携わったアーティストは、ポール・モーリアからボン・ジョヴィ、ブリトニー・スピアーズ、MONKEY MAJIK、Superflyまで多岐にわたる。