『細野晴臣×坂本龍一 at EX THEATER ROPPONGI 2013.12.21』
プライベート・セッションに招かれたような気分
ご存知、元イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のメンバー、細野晴臣と坂本龍一がゲストを招いて、まるでプライベート・セッションに招かれたような気分に浸れるライブを開催した。会場は東京・EX THEATER ROPPONGI。
元YMOの高橋幸宏、ギタリストの伊藤ゴロー、シンガー・ソングライターの青葉市子、小山田圭吾、タブラ奏者のU―zhaanと個性豊かな面々と共に、息の合った音を披露する。
それぞれの音楽の才能が明らかになるセッションはそれだけですばらしく、YMOの『Rydeen』なども異なるアレンジで演奏されていて興味を引かれる。中でも青葉市子の歌声は、現代日本版ジャニス・ジョプリンのよう。耳を傾けずにはいられないような引力を持っている。
ところで、このライブが開催されたのは、2013年12月21日と少し前のことになる。その後、坂本は中咽頭がんを公表し、現在も活動休止している。本作を紹介にあたり、そのことを思うと、無事の回復を祈らずにはいられない。
(ビクター・6000円+税)=小西樹里
(共同通信)
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小西樹里のプロフィル
こにし・じゅり 1977年生まれ。米東海岸で高校・大学時代を過ごす。雑誌編集を経て、2006年よりフリー。音楽、本、映画、演劇、写真、ラジオなど文化系を守備範囲とする一方、国際政治論/動静ウオッチャーでもある。
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