知事、首相きょう初会談 辺野古反対民意伝達へ


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 翁長雄志知事は17日、首相官邸で安倍晋三首相と会談する。会談には県側から安慶田光男副知事、政府側から菅義偉官房長官も同席する。昨年12月の知事の就任後、知事と首相の会談が実現するのは初めて。翁長知事は16日、首相との会談について「しっかりと私の考え方、県民の思いを伝えていきたい」と述べ、首相に米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対の立場を表明する考えを示した。

会談は17日午後1時半から30分間程度の予定で、冒頭のみ公表される。翁長知事と安慶田副知事は16日に上京した。
 翁長知事は5日に那覇市内のホテルで開かれた菅官房長官との会談時に「首相にもこのような形でお会いする機会があれば大変ありがたい」と述べ、安倍晋三首相との会談の実現を求めていた。
 一方、政府は今月末に予定される首相の訪米日程など政治日程を念頭に、翁長知事との会談のタイミングを調整していた。関係者によると、政府は少なくとも13日以前に県側に会談日程を打診している。
 翁長知事は上京前の16日夕、報道各社の取材に対し「辺野古の建設はできないとしっかり伝え、訪米されるのであれば県民の気持ちを届けてもらえるように、総理に話したい」と強調した。会談を調整した菅氏に対しては「いろいろ配慮していただいたんだろうと思っている」と述べた。
 菅氏は16日の記者会見で翁長知事と首相の会談を発表し「翁長氏が(5日の)私との会談の中で『首相にもぜひお会いさせていただきたい』という話があったので、会談を調整していた」と述べ、県側の要望を受ける形で会談を調整したと強調した。会談の具体的な内容については「まだ承知していない」と述べるにとどめた。
 翁長知事は菅氏との会談で新基地建設見直しを政府に求めた。首相との会談について翁長知事は16日、「思いは官房長官とお会いした時と同じ」と強調した。

安倍晋三首相との会談実現について語る翁長雄志知事=16日午後5時半すぎ、県庁
安倍晋三首相