西原、男女V5 平安杯バレー


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女子決勝リーグ 西原―那覇 第2セット、得点を決めて喜ぶ西原メンバー=20日、那覇市民体育館(大城周子撮影)

 バレーボールの平安杯第60回全九州総合選手権大会兼第70回国体選手選考高校県予選最終日は20日、那覇市民体育館で男女決勝リーグの残り試合を行い、男女とも西原が5年連続で優勝を飾った。

男女の西原と、準優勝した男子の美里工、女子の那覇の4チームは、5月8~10日に福岡県で開催れる全九州総合選手権への出場権を獲得した。

◆逆境乗り越え成長
 女子西原の川田学監督は思わず涙で言葉を詰まらせた。「最後は気持ちで勝ってくれた。この優勝は本当に大きい」。逆境を乗り越え、また一回り成長した選手たちを見やった。
 エースでゲームキャプテンの我那覇夏美、1月の県大会優勝時に主力だった森山千聖を体調不良などで欠き、厳しい台所事情で臨んでいた。本来と異なるポジションにつくことで攻撃がうまくかみ合わず、準々決勝以降は3セットまでもつれる試合が続いた。
 全勝同士の対決となった那覇との最終戦。相手は春高バレー出場者の残る強敵だ。指揮官は「ブロックもレシーブもしつこく。一本一本決めにいこう」と呼び掛けた。第1セットで一時6点のリードを許したが、ここから底力を発揮。2枚ブロックで相手スパイクの勢いを抑え、ラリーで粘って巻き返した。第2セットはジュースにもつれたが、レフトの長濱和と山内萌を中心に攻め続け、最後まで集中力を切らさなかった。
 今大会が初の公式戦スタメンで期待に応えた2年生の山内は「先輩の分まで決めようと思い、とにかく思い切り打ち込んだ」と笑顔。苦しい大会だったが、振り返れば控え組の台頭で攻撃の幅が増えた。ベンチから見守ったエース我那覇も「みんなを信じる気持ちが強くなった。そう簡単には崩れない全員バレーで九州、全国の上位を目指したい」と闘志に火が付いたようだった。(大城周子)