普天間継続使用へ準備 米軍、改修工事41件計画


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 【東京】米軍普天間飛行場の改修工事について、2013年~15年度に41件(総額114億円)の工事が計画されていたことが22日、明らかとなった。これまで防衛省は日本側が費用を負担した工事の件数と金額は公表していたが、米側が実施する工事を含めた全体の数が判明したのは初めて。同飛行場の辺野古移設を進めつつも完成の遅れも見込み、継続使用に向けた準備を整える米側の姿勢が浮き彫りとなった。穀田恵二氏(共産)が衆院外交委員会で、防衛省の内部資料によって指摘した。

 資料は防衛省地方協力局提供施設課が12年9月に作成したとみられる。資料によると、米軍の試算として41件の工事が予定されており、日米で協議をした結果、8件(31億円)の工事を日本側が負担することで合意したとされている。
 さらに米側は当初、複数年にわたる補修工事リストを提示していた。それに対し、防衛省は固定化につながるものではないと対外的に明らかにするため(1)環境保全に資するもの(2)必要最小限かつ緊急性の高いもの(3)3年程度で完了できるもの(4)オスプレイ配備に直接関係しないもの―を念頭に日本負担分を了承したとの経過が示されている。
 防衛省は取材に対して、資料を同省が作成したかどうかの明言を避け、米側を含めた全体の工事件数なども「米側との関係もあり、米側とどのような交渉をしていたかはコメントできない」として答えなかった。