就労支援へカフェ開店 野菜も栽培、自立へ


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障がい者の自立支援を目的に設立したファーストカフェとスタッフ=23日、沖縄市胡屋

 【沖縄】障がい者の自立を支援するNPO法人「初穂」(仲原エムリ理事長)が運営する「ファーストカフェ」が、沖縄市の胡屋バス停前にオープンした。野菜工房や園芸、食品加工などを営む同法人が新規事業として立ち上げた。洋食を中心としたメニューを年中無休で午前6時半から提供し、障がい者の就労支援とともに商店街の活性化を図る。

 自立に向けて日常生活の訓練などを行うファーストカフェは、一番街商店街振興組合と協同事業として国庫や市産業集積の補助金を活用し開設された。総事業費は約7600万円。
 座席数は屋内とテラス部分を合わせて60人が収容可能。連日午後10時まで開店しているため、通勤、通学の人や夜間は模合や集いの場としても活用ができるという。
 同店で扱う野菜は、野菜工房が無菌で水耕栽培したフリルアイスなど8種。工房に勤めて3年になる佐渡山安久さん(38)は「お客さんに、自分たちが作った野菜を食べてもらえる姿を見ることが何よりの楽しみ。もっといいものを提供したいという励みになる。今後は種類も増やし、果物栽培にも取り組めたら」と期待を込める。
 仲原理事長は「一番街商店街の皆さんから声が掛かり、理解があったからこそできた事業。今後、地域活性に貢献できれば」と話す。
 同店では、パスタやサンドイッチなど本格的なメニュー提供は29日からを予定している。28日までは朝昼晩ともビュッフェ形式で料理を提供している。問い合わせはファーストカフェ(電話)098(989)1309。